課題と解決策
- 課題
-
- 年に一回収集するキャリアシートの集計効率化(非常に多くの従業員が在籍)
- 導入決定している人材管理システムへの情報の統合集約管理
- データに基づく人事施策設計、レビュー、改善計画実行など人事業務品質の向上
- 解決策
-
- ストックされたキャリアシートの即時的なイメージングおよび属性情報抽出(OCR)
- 人材管理システムへの情報連携および活用検証
- 各種人事施策に対するデータ活用可否、展開性の検証
導入の背景
数万人を超える従業員を抱え、本社以外にも数多くの拠点を持つ物流業界のお客様事例です。
多くの従業員が在籍する企業にとって、人事部門の社員管理には多大な工数負荷がかかり、個々に適したキャリア開発や最適な人材配置を行うことは困難を極めます。
このお客様では年に1回、異動希望や取得資格などを記載するキャリアシートを社員一人ひとりが起票し、上長面談を実施、人事部門に情報が集約された後、人材配置計画へと展開されます。しかし、本社や支社オフィスの他にも全国に数多くの物流拠点が存在し、従業員全員にオンライン業務環境が行き届いていないため、キャリアシートは紙で運用されていました。
人事部門に集まる膨大な量のアナログ情報の集計作業や、従業員個々人の要望確認に多大な工数を要するため、データ取得から管理までをデジタルフロー化する人材管理システムの刷新を検討されていましたが、過去のキャリアシート情報は紙で残っており、情報が分断されてしまうことで十分な情報分析や活用が困難であることが、人事部門の課題となっていました。
導入効果
人事業務品質の向上に向け、キャリアシートの情報活用用途を検証する足がかりに
蓄積された過去のキャリアシートの情報活用検証に向けて、まずは本社社員に限定してアナログ文書をデジタル化するトライアルを実施。
社員情報や保有資格、異動希望先などの情報を属性として抽出、検索可能とすることで単純な集計作業から解放され、付加価値業務へとシフトする工数削減効果を検証しました。
これまで紙原本を参照していた工数が、システムによる属性検索で大幅に削減されるとともに、離職アラートやストレス値を図る特定のキーワード検索による社員の個別ケア、保有資格の可視化による社員育成計画への展開、過去に取得した情報の人材管理システムへの連携検証など、人事業務品質の向上に向けた幅広いデータの活用用途を検証。今後は全社への本格展開も検討されています。
